第三章 病気はこうして治そう には、
‥本書をよく読んでから講習なり指導を受け、「延命器」を使用すれば、全く治療に経験のないはじめての人でも、必ず、病気が治せるようになっているのです。
と書かれています。しかし、『新日本延命学』には、「延命器」の入手方法や、どこで、講習や指導を受けられるかが、書かれていません。
巻末には、「延命器(三セット一組)略図」のページがあり、「背中、腕、臀部治療用」「脚部治療用」「腕のつけ根治療用」が図で示してあるのですが、どれ一つとして、わたしは見たことがありません。宮原氏、富川氏のどちらも、話題にされたことがありません。
『新日本延命学』発行当時に、掲載されている「延命器」の実物は存在しておらず、使い方の指導を受けられる場所もなかったのではないかと思われます。「延命器」に関する部分は、見切り発車的に掲載されたのかもしれません。
新日本延命学の治療器と言えば、1970年代半ばに、多田電機製作所が製造を始めた「健康器」です。当時の「健康器」に貼ってあるラベルには、MーⅠ型、日米・特許出願中とあります。おそらく、Mは、宮原(Miyahara)の頭文字、Ⅰ型というのは、1番目の器械(初号機)を意味しているのでしょう。
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