宮原氏の施術技法

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宮原氏は、手技を教授しなかった

 新日本延命学療法の施術技法については、創始者宮原一男氏が、誰にも教授しなかったために、その驚異の手技をそのまま伝承していると言える人は存在しません。
 また、宮原氏の施術を実際に見て知っている人の中で、現在、施術師をしている人は、僅かだと思います。わたしは、その中の一人で、還暦を過ぎていますが若い方(おそらく最年少)になります。施術技法の研究を、あと何年続けられるだろうかと案じながら、宮原氏の手技の再現に取り組んでいます。

手技の実際を見た人が頼り

 『新日本延命学』には、「延命器」を使用して治療する前提で、運動神経筋の捉え方や、治療部位、治療の順序が書かれていますが、宮原氏の施術技法についての解説はありません。宮原氏の施術手技を実際に見て、見様見真似で試行錯誤しながら、治療効果を上げてきた人を手本にして、同様の過程を経ることを通してのみ、宮原氏の施術手技を理解することができる とわたしは考えています。厳密には、宮原氏の施術技法と思われる手技を見つけても、答え合わせは出来ませんが。

客観的拠り所

 わたしのように宮原氏の施術手技を実際に見た者が、それを語り、自分の到達点を伝えたとしても、その施術手技が、どれほど宮原氏の手技に近付いているのかを判定する客観的指標が無ければ、信ぴょう性は低いと言われるでしょう。
 幸いなことに、宮原氏の実際の治療の現場を撮影したビデオがあるのです。知人からDVDディスクで譲り受けたものですが、宮原氏の手技の完成形と言っていい時期の施術が収められています。わたしが関わっていた講習会で、公開治療の様子を撮影している人がいたことを記憶していますので、その時のものだと思います。
 SujiLabでは、一方的にわたしの解釈を語るのではなく、そのビデオを指標として判断しながら、宮原氏の施術手技を分析する方針で研究を進めています。