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宮原先生の無痛施術 2

元記事:アメブロ2017-11-21 07:52:13

 術痛を与えないように施術しても,肝心の球が外れなければ意味がありません。宮原先生の無痛施術で,本当に球が外れるのか。わたしは,図らずも,それを検証できる機会を得ることが出来ました。月に一度の割合で,何度か施術していた方が,偶然,公開治療のモデルになったのです。

 その方は,50過ぎの女性で,血圧が高く赤ら顔,肥満でした。わたしは,その方の深部の球を外すことが出来なくて,術痛も強い様子だったので,申し訳ないやら情けないやら,悩んでいたのですが,一方で,脚周りが太くて,深いスジに指が届きにくい上にスジが固い人なので,施術を繰り返して緩んでくる時を待つしかしょうがないと割り切ってもいました。

 宮原先生は,いつも通り,

「痛いときは,痛いと言ってください。痛くなく出来るんだから。」

と声を掛けながら,あれよあれよという間に施術を済ませてしまいました。

 後日,その方を施術して驚きました。何度やっても外すことが出来なかった球が,完全に浮いてしまっていたのです。その方は,宮原先生の施術は,ぜんぜん痛くなかったそうですが,わたしが,その浮いたスジを動かしてみると,痛がっていました。

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宮原先生の無痛施術

元記事:アメブロ2017-11-20 09:42:22

 富川先生は,宮原先生と同等の治療効果を出す領域まで,施術手技を修得されていましたが,宮原先生の手技と大きく違っていた点がありました。それは,施術に伴って患者が感じる痛み(術痛)です。

 富川先生の施術は,すごく痛いけれども良く効くという評判でした。「痛いのを辛抱しないと効かない。」,「痛いから効く。」と理解していた人も沢山いました。富川先生は,極力,術痛を与えない手技を研究され,術痛を軽くすることに成功されていましたが,「痛いのは,そっち持ち」と言わざるを得ないこともありました。

 それに対して宮原先生の施術は,術痛を訴える人がほとんどいなかったのです。

「痛いときは,痛いと言ってください。痛くなく出来るんだから。」

と声を掛けながら施術されていました。わたしが見た公開施術の中で,痛みを訴えた人は,ひとりだけでした。わたしの父は,宮原,富川両先生の施術を受けた事がありましたが,やはり,宮原先生の施術は,「ぜんぜん痛くない。」と言っていました。

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施術技法は,誰にも伝授されなかった

元記事:アメブロ2017-11-19 08:08:58

 宮原先生は,施術技法を誰にも教えることはなかったようです。

「技術は,見て盗むもの。」が持論だった富川先生はもちろんのこと,他の誰にも伝授していないと,富川先生から聞いています(宮原先生が「誰にも教えていない。」と,富川先生に言われたそうです)。宮原先生の息子さん(故人)も新日本延命学療法を行なわれていましたが,息子さんの施術を受けていた方から聞いたところによると,息子さんも「教わっていない」と話されていたそうです。

 そのような中で,富川先生は,施術対象となるスジを見つけ出し,施術手技を修得されました。その技法は,宮原先生の手技とは少し違っていましたが,宮原先生が施術されたときと同じように,患者さんの身体は,みるみる変化していきました。スジによる血管の圧迫を取って,血液の流れやすい身体にするという治療原理が同じだからです。治療効果は,同等と思われました。

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先天性股関節脱臼

元記事:アメブロ2017-11-18 09:59:58

 京都の大徳寺で開かれていた講習会では,宮原先生による公開治療が行なわれていましたが,そのほとんどが,先天性股関節脱臼の方でした。先天性股関節脱臼が,手術をしないで1時間足らずで治ってしまうことなど,常識ではあり得ない事です。しかし,新日本延命学療法によって,股関節を取り巻いている縮んで固くなったスジを緩めれば,股関節を正常な位置に戻すことが出来ます。

 わたしは,富川先生が治療をされる場でも何度か指導して頂きました。股関節脱臼の治療を数多く行なわれていた富川先生によると,いろいろなタイプがあり,全てが治るわけではないが,先天性股関節脱臼の場合は,単純に脱臼しているだけの事が多く,比較的簡単だということです。大徳寺の講習会では,そういうタイプの人に公開治療のモデルになってもらっていたとも話されていました。

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宮原先生の胃下垂診断法

元記事:アメブロ2017-11-16 20:20:36

 宮原先生は,胃下垂をレントゲン写真によって診断していたのではなく,触察によって判断されていました。

 公開治療の様子を紹介します。
 仰向けに寝た患者のみぞおちを押したとき,張りがなくペコンとへこみ,ヘソの辺りがみぞおちよりも盛り上がっていることを,患者自身に確認させていました。

「この手応えを良く覚えておいて下さい。胃下垂が治ったらもう二度と感じられませんよ。」と。

 治療後は,みぞおちと下腹部の高さが逆転したことを,患者自身に確認させていました。更に,患者が正座した状態でみぞおちに手を当てさせて,

「重力で引っ張られて下がっていたんじゃないということ。分った?」
「もうこれで,おたくは,胃下垂じゃなくなった。一生下がりませんよ。」
と話されていました。

 これが,延命学的な胃下垂と正常な位置にある胃の診断法です

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宮原先生が名付けた「冷胃症」

元記事:アメブロ2017-11-15 15:54:57

 胃の側にある太いスジと,それに繋がっていて胃を取り囲んでいるスジが,脚の付け根に向かって縮むと,固くなって冷えますが,胃壁も緊張して固くなり,冷えてしまします。この状態を,宮原先生は,「冷胃症」と名付けました。

 更に,胃下垂を起こしていると,腸や子宮,膀胱なども冷やされることになります。胃の後ろ側には,太い血管が通っているので,そこを流れる血液も冷やされて影響が全身に及びます。

 ですから,胃下垂を放置していると,体温を一定に保つことが出来ず体調不良を起こし,万病につながるのです。新日本延命学療法で,胃を引っ張り下げているスジを緩めれば,胃が定位置に戻って,冷胃症が解消されます。

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消化の主体は,熱

元記事:アメブロ2017-11-14 17:09:25

 ある日,宮原先生が歩いていると,頭に熱いモノを感じて手を当てたそうです。それは,ハトのフンでした。

 ハトのフンが熱いのは,ハトの体温が高いからです。宮原先生は,ハトが豆を丸呑みしても消化出来るのは,この体温のせいで,動物によって消化出来る食物の違いが,体温の違いによるのではないかと考えたそうです。

 ウマが食べる藁を,ヒトは消化することが出来ない(オブラートに包んで飲んで確かめたらしい)。ハトには消化できる生の豆をウマに与えると,そのまま出てきた。

これらのことを確認した結果,

「消化の主体は,熱である。」

と結論付けられたのです。

 お腹のスジが硬くなって冷えることで,胃腸の温度が下がると,消化不良を起こして栄養の吸収がうまく行かず,不健康になることが推察できます

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血流は,モノと※※を運ぶ

元記事:アメブロ2017-11-13 09:49:05

 脚の付け根に出来た球は,側の太い血管を圧迫する。球の方へ引っ張られて緊張したスジは固くなって,側の血管を圧迫する。この二重の血管圧迫によって,全身の血液循環や局部の血流の悪い状態が続くと病に至る。これが,新日本延命学の病理観です。

 血液の成分は,赤血球,白血球,血小板といった固体成分と,栄養やホルモン,その他のモノが溶けている血漿と呼ばれる液体成分に分けられます。これらの血液中に含まれるモノが,血液循環によって,身体各所に運ばれることで,健康が維持されていることは,よく知られています。

 宮原先生は更に,血流によって運ばれる「熱」が,健康にとって欠かせない事を説かれています。血液の温度が体温であり,細胞や器官,臓器が働くための環境です。冷えや炎症による熱があると,危険信号としての痛みが生じることは,体温を一定に保つことの重要性を現しています。

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腹痛

元記事:アメブロ2017-11-12 12:01:01

 スジが冷えると痛むという例をもう一つ。

 脚の付け根で,腹筋系のスジに球が出来ているとき,腹部のスジは引っ張られて緊張し,固くなっています。血管が圧迫されて血流が悪くなり,スジが冷えているのです。そうして,痛みを発した状態が「腹痛」です。

 お腹が冷えると腹痛を伴う下痢をするという人は多いでしょう。冷えが軽度であれば,腹痛も一時的なものですが,スジの冷えが強く,長引けば疾病に至ってしまいます。消化器系の疾患では,胃腸炎の他,胃・十二指腸潰瘍,虫垂炎,膵炎など,放置すると命に関わることになります。

 月経痛が酷いという女性も,腹部のスジが固くなって冷えていることが原因だと言えます。

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「運動神経筋」という名前の由来を推理する 3

元記事:アメブロ2017-11-11 08:57:55

 知覚神経の信号の向きは,運動神経とは逆に,身体各所の感覚器官から,脊髄を通って脳へ向かいます。聴覚,嗅覚,視覚,触覚,味覚という五感や,平衡感覚,温度感覚,痛覚などは,身体内外の環境を知る働きを担っています。とりわけ痛みは,多くの疾病に伴う感覚です。

 膝の痛みを例に取ってみましょう。
・膝が痛くて正座が出来ない。
・階段の上り下りの時に痛む。
・歩くと痛む。
・じっとしていても,シクシク痛む。
まだまだ,いろんな痛み方があります。

 宮原先生は,どの痛みも,スジが縮んで腫れていることが原因であり,大本は,脚の付け根に出来た球であるとされています。膝を深く曲げる正座が辛い人は,膝を伸ばす側のスジが縮んでいる。膝を温めると楽になる人は,縮んだスジが固くなって冷えている。膝が熱を持っていて痛みのある人は,スジが固くなった状態で使い続けたために炎症が起きている。
という具合です。

 このように,スジは,固くなって冷えたときも,炎症の熱があるときも,痛みという知覚―すなわち神経の働きをしている と見ることが出来ます。他の感覚についても,スジが縮むことが元で,感覚器官や神経の血流が悪くなって,異常な感覚を生じると考えられます。

 運動にも神経にも関わっている筋,それを「運動神経筋」と名付けられたのではないかと わたしは考えています。